マイペースの新しい定義──それは「自分を生きるタイミング」のこと。
私はこれまで、「マイペース」という言葉があまり好きではありませんでした。
それは、「協調性がない」「周りに合わせられない」という印象があり、どこかネガティブな言葉だと思っていたからです。
けれど、長野で参加したリトリートを通して、その意味が大きく変わりました。

私が気づいたのは、マイペースとは「自分を生きるタイミング」のことだということです。
私のタイミングで動く。
私のタイミングで話す。
私のタイミングで決める。
そう考えたとき、介護をしている父との時間が思い浮かびました。

私は普段、父のペースやタイミングを見ながら声をかけ、歩調を合わせ、言葉が出てくるのを待っています。
人にはそれぞれのペースがあります。
だからマイペースとは、自分だけを優先することではなく、その人にとって心地よいタイミングを大切にすることなのだと思うのです。

実は、この「相手のタイミングを思いやる」ということは、私が専門としている「腸活」の本質とも全く同じなのです。
腸活とは、腸(腸内細菌)にとって良いタイミングで食べ物を送ったり、リラックスさせたりすること。
しかし、腸自体は体の中にある臓器なので、そこは私たちの出番なのです。
規則正しい生活をするのは、腸内細菌が動きやすい環境を作るため。
バランスの良い食事をするのは、腸内細菌が元気に動くエネルギー源としてエサを食べるため。
適度に体を動かすことは、“腸の体型”を崩さないため。
タイミングを見計らって、必要なときに必要なスイッチを押す「協力者」が、腸にとっての“私”という存在なのです。

今回のリトリートでは、初日に「この3日間で、何を脱ぎますか?」という問いがありました。
そのとき、「私はマイペースで、協調性がないところがあります」と自己開示しました。
すると皆さんが、「それでいいよ」と自然に受け止めてくださったのです。
その安心感の中で過ごした3日間は、自分の身体の声や心の声に素直になる時間でもありました。
花を眺めて立ち止まる。
走りたくなったら走る。
普段食べているような食事を選ぶ。

そんな時間を過ごしても、誰も否定しない。
その結果、いつもなら感じる疲れや頭痛もなく、驚くほど心地よく過ごすことができました。
周りにタイミングを許してもらえることが、これほどまでに心と体を緩ませ、健やかにしてくれるのだと、身をもって実感したのです。
マイペースとは、タイミング。
腸活とは、腸のタイミングを大切にすることなのです。
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